DAY30パーマカルチャー的視点で読み解く「ダーウィンが行く!?」に込められた人と自然の共生のメッセージとは?
今日は、「ダーウィンが行く!?」の再放送を観ました。感想として、人と自然の共生はきれいごとではないというメッセージが込められている気がしましたので、シェアします。
ダーウィンが行く!?とは
あらすじ
あの「ダーウィンが来た!」がドラマになった!?自然番組制作の裏側を描くお仕事ヒューマンコメディ!体育会系の新人ディレクター恩田(富田望生)は生きものオタクの先輩・漆原(本郷奏多)とバディを組み、長野でニホンノウサギの撮影に挑む。だが、ノウサギはなかなか見つからず、性格の合わない恩田と漆原は内輪もめ。さらにはノウサギに詳しい現地の女性・房江(竹下景子)はロケに協力的ではなく、撮影は行き詰ってしまう。
共生について印象深かったシーン
ディレクターと現地の女性のやりとりのシーンです。
生き物たちの ありのままの姿を伝えることで、多くの人が自然や生き物に興味を持つようになる。
それは結果的に野うさぎのためになって、それがひいては 自然と生き物の共存にもつながるんです。
今里山に住む人が減って全国的にも里山は荒れ果ててきています。
貴重な生態系は失われ、絶滅の危機に瀕する生き物もいる。
もし野ウサギのことを思うのなら、我々のロケに協力して全国の皆さんに・・・
わかったようなこと言うんじゃないせ!
あんた、生き物がどうのこうのって偉そうに言うけんど人間だって生き物だでね!
人の気持ちが分からんようなやつに他の生き物の気持ちが分かるとは、私には思えねえわや。
自然だけでなく人にも配慮が必要
このやりとりを聞いて、自然のことを大切にしている人が陥ってしまうアルアルだろうなと思いました。特に、里と呼ばれる場所は、そこでの自然の恩恵を受けながら時には戦ってあれこれしながら暮らしてきた営みや歴史文化があります。当然、かけがえのない思い出もあると思います。それは外部の人から見れば、自然にとってどうなの?って思うことがあるかもしれませんが、現地のそれぞれの人にとってはかけがえのないものなんですね。そういうことに配慮しないといけないということを考えさせられました。
現地の暮らしを営んできているひとは、死活をかけて暮らしているわけですよね。特に移住する人や、外部から来た人は、そのことを忘れてはいけないと思います。
でも自然にも優しくありたい
でもだからといって、自然にどうなの?ということに目をつむってばかりも嫌な気もします。
考えてみると、「自然にやさしくありたい」と、「人にやさしくありたい」は、相反する内容が多くて戸惑うことが多いです。例えば、ペットボトルは便利で当たり前のように使っているけれど、自然のことを思えば使わない方がいいわけです。じゃあ、ペットボトルを使わない生活にすぐにシフトできるかといえば難しいこともあると思います。NOペットボトル!とペットボトルを必要としている人を否定することにも違和感があります。
ではどうすればいいのでしょうか?
人それぞれのパーマカルチャーを尊重する
今のところの結論は、その人それぞれのパーマカルチャーを尊重するというところに落ち着いています。パーマカルチャーの倫理の中に、「環境への配慮」「人への配慮」があります。配慮というと硬いので、分かりやすく思いやり、やさしさと解釈しています。
先のペットボトルでいえば、「ペットボトルなし!」と選択して行動する人もいれば、「ペットボトルは少しずつ減らしていくよ」という人もいていいと思っています。
大切なのは、自分の言動は「人と環境両方にやさしいか?」と一旦考えることだと思います。それができていればそれぞれの状況でどんな選択をしようが自由なはずです。
先のディレクターと現地の女性のやりとりも、互いに主張していることが、環境だけのこと、人のことに偏っていないかと考えることで歩み寄ることができると思っています。
結論、人と自然の共生は互いに尊重し合う営み
私は将来、里山と里湖で自給自足の暮らしをしようと思っていますが、おそらくそこでの暮らしは、人と自然の共生について考える日々だと思います。でもそれこそが共生するという営みだと思うのです。だから、決してきれいごとではないんですよね。
そこにある自然、人の暮らしを大切にしながら自分らしい自給ライフを営んでいきたいと思います。
「ダーウィンが行く!?」はNHKプラスで配信中です。配信期限 :12/29(日) 午後5:57 までなので、ぜひ見て下さいね。