DAY20子どもの自然観を育むための秘密
畑のそばで集めている落ち葉を見て、次男(小1)が大喜びでした。これ、すっっごく大切な体験だと思うので、私は子どもと自然をつなぐプロとして、今日は解説します。
五感を通して心を揺さぶって
落ち葉を見つけると、早速両手で抱えたり投げたり、体ごと埋もれてみたり、体全身で楽しんでました。
「フワフワやあ」「カサカサやあ」「いいにお~い」とか触感や音、匂いを味わってました。
落ち葉は跳ねる?
畑で使えるように布団シーツに一緒に詰めまると
「この上乗っていい?」「トランポリンや!」
と跳びはねるのを思いついて試し始めました。
「フワフワで気持ちいいけど、あんまり跳ねへんな!」って言ってました。
この落ち葉何に使うん?
「落ち葉いっぱい集めて何に使うん?」と聞いてくるので、
「これが野菜に栄養になるねん」と、伝えると、
「へー、そうなんや!」って、少し不思議そうに言ってから、シーツに詰めるのを手伝ってくれました。
「エッサホッサ!」とそれはそれは楽しそうに張り切ってしてくれました。
どんな体験が積み重なってる?
さて、この場面ではどのような体験を得ているでしょうか?たくさんありますが、私は特に次の2つだと思います。
- 落ち葉というものの仕組みを体得
- 落ち葉が野菜とつながるという循環性
落ち葉そのものを学んだ
私達はいつから落ち葉はカサカサしてるとか、風に舞うとか、知ってるんでしょう?それはおそらくこれまでに、落ち葉を実際に見て触ってしてきた頃からだと思います。次男は今日、ふわふわしてる、カサカサしてる、いいにおいがする、跳んでもはねないといったことを感じて学んだことになります。
落ち葉は野菜の栄養になることを学んだ
次男は「野菜の栄養になる」と聞いて、どう思ったのでしょうね?「え、これがなるん?」と思ったかもしれないし、別にそこまで思ってないかもしれません。けれど、落ち葉は野菜とつながっていることは学んでいると思います。これは、自然観の中で大切な循環性という感覚にあたります。
子ども期に育まれてほしい自然観
自然観とは、自然には「循環性がある、多様性がある、有限性がある」ということを感覚的に捉えるだと考えています。
畑で例えると、落ち葉は養分となり、その過程にはたくさんの生き物がかかわり、生態系か存在し、糞や死骸がまた草木になり、その落ち葉はまた養分となる…
といったことを、大人に教えられるのではなく、子ども自身が繰り返し見て触れて感じて少しずつ学んでいくことだと考えています。
持続可能や、SDGESはこういう感覚が備わってこそ納得したり行動したりすることにつながると思っています。
直接体験しないと身につかない
けれども、自然観は直接体験しないと身につかないといわれています。「落ち葉は、野菜の養分になるよ」と教えてもらうだけでは、ピンときませんよね。私も家庭菜園をする中で自然に対する見方がどんどん変わりましたから。まさに百聞は一見にしかずです。
ところが、子どもをとりまく環境はどんどん自然と離れる傾向にあります。場所だけでなく、親世代が自然と離れていたり、コロナなどで衛生安全面に過敏になったりしているんです。これで、子どもに自然と関われと求めるほうが無理があります。
また、AIやスマホの普及で、検索文化が浸透しています。分からないことや知らないことはすぐに調べれば情報を得ることができます。注意しないといけないのは、情報を得ることと、体得することはレベルが全然違います。調べただけてば、到底自然観は育まれないんです。調べて分かったつもり君に育つ傾向にあると思っています。
暮らしに自然を取り入れよう
じゃあ、どうすればいいか?
私は自然を暮らしに取り入れることをおすすめします。草花を飾るだけでも、見たり触れたりする機会は生まれます。プランターで野菜を育てれば、うまくいかないことも含めて有限性、多様性、循環性を感じる場面は驚くほど出会うことができます。プランターで育てたら、次は畑を借りて野菜作りをしてみてはどうでしょうか?もっと多様性が増し、ますます豊かな自然観が育まれますよ。
家族の豊かなくらしへ
自然を暮らしに取り入れると、その心地よさ、楽しさ、人間らしく生きる喜びに溢れること間違いありません。子どものためを思って始めたことが、きっと家族の暮らしを豊かにしてくれると思います。
買う暮らしから、つくる暮らしへ
効率を求める暮らしから、丁寧な暮らしへ
私は、そんな豊かな暮らしを送るお手伝いができればいいなと願って行動しています。