DAY32キャリアブレイクの過ごし方~私の場合~
北野貴人さんは「キャリアブレイクには5段階ある」と提唱されています。試しに私の経験を当てはめて振り返ってみたらとても分かりやすかったんです。休んでいるよという方は、現状を整理するのにとても役立つと思いますでシェアします。
キャリアブレイクの5段階とは
キャリアブレイク研究所が、様々な経験談の聞き取り調査から見えてきた傾向をまとめたものです。
- 解放期:とにかく飽きるまで休む
- 虚無期:所属がないことの不安感
- 実は期:本当の自分の声を聴き始める
- 現実期:再び社会との距離を探る
- 接続期:自分のキャリアブレイクを定義する
Shinの場合
例えば私の場合は、仕事と家庭の負荷からうつ病になってしまったのですが、休業中はといいますと
1解放期:寝ると食べるしかしなかった
よほど疲れていたのか、ご飯の3食以外ずっと寝ていました。テレビもつける気が起きませんでした。
2虚無期:自分の業務を誰かがカバーしてくれていることに対する罪悪感
「休むと現場はどうなるか」ということは分かっているので、自分の業務を誰かが代わりにしてくれていることを考えると胸がしめつけられました。かといって、今の自分に何ができるわけでもなくその情けなさややるせなさを感じていました。
また、「復職する時にどんな顔して戻ればいいか分からないな」とか、「メンタルに気遣いされながら働くことになるだろうな」とか、自分の将来について不安しかなかったです。
3実は期:仕事と家庭の負荷はどこから?本当の気持ちに蓋をし続けてきたから?
「今の仕事は意味あることだとは思うけどぶっちゃけ本当にしたいことじゃなくて家族を養うために無理してでも自分の価値を見出して頑張るしかないよな」とか、「妻とはうまくいってないけど、子どものためにある程度は我慢し続けないと仕方ないよな」とか、現実を受け入れてやるしかない仕方ないみたいなところにしんどさを感じていることに気が付きました。
そこから、「ぶっちゃけ自分はどうしたいのか?」という問いをずっと自分に繰り返すようになります。他業種の方と出会ったり、過去の自分を知る人と昔話をしたり、無料のオンラインセミナーを受講してみたり、とにかく無理のない範囲でたくさん行動しました。そこで少しずつ自分の可能性や才能、やりたいことが見つかってきてワクワクすることが増えていきました。
4現実期:復職?転職?起業?離婚?
次に今後の働き方や家庭の在り方を選択していく必要が出てきました。いつまでも休んでられませんからね。この辺りから「自分自身をコンテンツとして誰かの役に立つことをしたい」と新たな自分に挑戦しようとしていました。どうすればそれを達成できるのかという、計画を立てたり、情報収集を得たり、信用できる人に相談したりしながら、ロードマップを具体的にしていきました。
そこで気が付いたのが、仕事のことを考える前に、家庭を安定させなければならないということでした。つまり夫婦関係をどう解決していくのかということでした。これまでの暮らしの中でできることを精一杯してきましたが、夫婦母子関係がDV関係になってしまっているという現状から抜け出せる方法が見つからないため、できるだけ悲しい結末にならないように離れて暮らすための作戦をいろいろ考えています。
5接続期:自分自身のブレイクを評価し、同じような悩みを抱える人の役に立てるようにする(現在進行形で行っている)
この文章を作成している現在では、復職を選んでいるものの、慣らし勤務の状態なので、このシーズンのキャリブレイクは完結していません。しかし、誰かの役に立ちたい思いから、自身の過ごし方感じたこと、求めていたことを分析しています。
といった具合に2024年12月現実期と接続期を現在進行形で進んでいる状況です。
虚無期に求めていたこと
私の虚無期は、少し体が元気になって、家にずっといると罪悪感に押しつぶされそうになるのが嫌で、外出するようになっていました。その場所がしっくりくるところがなかなか見つからなかったんです。
その時の条件とは
- 人と会話をしなくてもよくて
- 騒がしい場所は嫌だけど、一人ぼっちでもなくて
- 時間やなりふりを気にせずいられて
- お金がかからなくて
- 真夏だったので涼しくて
- 新しい何かをその時の気分で得られるような所
やっと見つけたのが、図書館や男女共同参画センターのソファでした。相談窓口やダイヤルのチラシは持っていたものの、気が進みませんでした。それは、「誰かに聞いてほしいわけでもないし、アドバイスがほしいわけでもなくて」「穏やかでいられて孤独を感じないくらいの」人との距離感や場所の空気感が欲しかったんだと思います。そこでボーっと居眠りをしたり、少し本を読んでまたボーっとしたりしていました。それが心地よかったんです。
実は期に求めていたこと
「自分が本当にやりたいこと、求めているもの、昔からしていること、得意なこと、良さ」は自分では気付きにくいです。なので、誰かと話をしながら、宝探しをするように自分を深堀りしようとする心理が働いていました。
この対話をする時に相手に求めていたことは、次のことです。
- 味方でいてくれるという安心感
- 経験や専門性や知見をもとに、自分の世界が広がる情報を与えてくれそうな人
- 偏見の目を向けたりラベルを貼ったりしない人
ようするに、カフェのマスターのような、大ばあちゃんのような存在の人に心開いてよく話をしていましたね。必要以上に心配しそうな人や、よかれと思って自分のことをひけらかす人はNGでした。
おかげさまでいろいろな方に支えていただきまして、今の自分があります。本当に感謝しかないです。
2~5段階目のニーズに応えられる場をつくりたい
自分がそうだったからこそ思うのですが、少し動けるようになって自分のペースで何かを得られるような場をつくりたいと思っています。それを4月からG-NETしがの交流室を借りて行う場作りでやってみて、実態やニーズを把握しながら拡大していきます。将来的には自給的な暮らしの場をプラットホームにしながら集ったり学び合ったりしたいと思っています。
当事者だからこそ分かる良さを感じてもらえるようにしたいです。
また会いましょう(^^)